PBC 7 Core Pillars
- PBC 7本の柱 -
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「自動車販売3.0」をどう乗り切るか
経営診断と事業承継・M&A
「自動車販売3.0」とは?
〜求められる経営戦略の転換〜
自動車販売店や整備工場は、かつて経験したことのない市場環境の変化に直面しつつあります。少子化を背景に新車販売は現在の450万台規模から2030年にも400万台を割り込むと予想される一方、サービス部門は堅調に推移し受け入れ能力の確保が大きな課題となっています。これまでの延長線上ではなく、新たな時代に即した経営戦略の転換が今後の事業の継続には不可欠となります。わたしたちは、こうした市場環境の激変を「自動車販売3.0」としてまとめ、提言を開始いたしました。
国内流通市場は高度経済成長期からバブル期まで、基本的に右肩上がりで伸びてきました。新車販売のウエートが高く、営業主体のビジネスモデルと言えるのが「1.0」の時代です。ピーク時の1990年に新車販売が約777万台に達しました。
しかしバブル崩壊とともに販売台数が減少、新車販売以外の収益を伸ばすことで経営の安定化を図ったのが、今に続く「2.0」の時代です。バリューチェーンの強化ということでメンテナンスパックや残価クレジット、自動車保険などでお客様との接点を拡大し「固定客」を増やすことによりトータルの収益を確保することが最重点課題となりました。そのために営業とサービスが連携し、新車販売に左右されない経営体質づくりが進みました。いわば”成熟期”です。
こうした状況が大きく変わりつつあり、経営戦略の転換を提言としてまとめたのが「自動車販売3.0」です。2035年には新車販売がピーク時の半数程度まで減るとの予測もあります。人口減の影響は大きく、本格的な「縮小の時代」に入るとの見方もできます。これに対し自動車保有台数の減少は小幅にとどまり、整備需要は堅調に推移すると予想されます。
その中で自動車販売店や整備工場が今後取り組むべきことは何か―営業部門でいえば、少ない商談機会を確実に成果につなげられる営業スキルの習得です。そのうえで、需要の見込めるサービス部門中心の経営戦略に転換することが求められる時代になろうとしています。
サービス部門は整備士不足などから、すでに受け入れ能力の拡大が難しい状況になっており、整備予約が取りにくい状況があちこちで発生しております。見方を変えれば受け入れさえできれば収益を確保しやすいということでもあります。収益性の高い分野に経営資源を重点配分する、つまりサービス中心の経営戦略を改めて確立する時代になろうとしているのです。
現状では、整備士不足は深刻の度合いが増しており、整備大学校・専門学校の入学者はピーク時の半数以下の7,000人レベルまで減少。さらに新卒者の3~4割が離職する時代で、全体では適正人員の8割程度の充足率という見方もされています。それだけに採用に向けた努力だけでなく、採用した整備士を「辞めさせない努力」も重要となります。 ライフプランの明示や待遇改善は待ったなしの状態になりつつあります。
また整備士の働き方の見直しも不可欠です。整備士が工賃を得られる作業をしている時間は労働時間の約半分。整備以外の洗車、接客、事務作業などに時間を取られている状況を改善し生産性を高めていくことも重要です。そのためには営業や管理部門などとの連携強化が不可欠となります。1.0は営業部門中心、2.0は営業の顧客をサービスが支える時代でしたが、3.0では新車販売が減る中で、サービスの顧客を全部門が協力して守る”総力戦”に入ることになります。
こうした経営戦略の転換を、社員の意識改革を含めていち早く実現したところが10年後、20年後も安定した収益を確保できるようになる。それが「自動車販売3.0」時代に対応した自動車販売店、整備工場経営のあり方と言えます。